人文社会科学部研究室探訪●Part3(vol.5)page1

研究室探訪 vol.05
「現実をよく知り初めて政治学は生きた学問になる」 教授 丸山 仁
法学・経済課程(法学コース担当)【政治学】

Profile
MARUYAMA HITOSHI
名古屋大学法学部政治学科(1986年)名古屋大学法学研究科政治学専攻(1991年)法学修士


「人文系、社会科学系、自然科学系の先生もいらっしゃるので総合性をもって政治を学べます」

一般的な法学部、経済学部ではなく、人文社会科学部に法学・経済課程が設けられていることにはどんな理由があるのでしょうか

 大きく言うと二つあります。一つは岩手県でみた場合、本格的な法学部を備えた大学がありません。例えば公務員になりたい場合法学の基礎的な素養は当然必要です。ロースクールであったり法曹関係に進む場合は、もっと本格的な知識が必要となりますよね。民間に務めた場合であっても、いろいろな問題やトラブルに巻き込まれたときには法律の知識が必要で、いわゆるリーガルマインド、法的な思考能力や発想というのが社会には欠かせません。そうしたものを学べる場所が必要であるということですね。 専門でない学部の中にあるならミニ法学部なのか、と思われるかもしれませんが、積極性の面からみると、人文社会科学部の中には非常に幅広い分野の先生方がいるわけです。人文系、社会科学系、自然科学系から学べるわけで、その総合性というのが大きな売りにもなっているんですね。 具体的には法学経済課程の中に法学コースと経済コースの二つがあるわけですが、入学して必ず取らなければいけない課程導入科目で、経済学の基礎と法律学の基礎を学びます。さらに課程共通科目というものがあって、選択制で両コースに共通した科目があります。各コース科目の中でも相互乗り入れ方式をとっていますので、私の関係で言うと経済コースの基礎の方にも、ちゃんと政治学が入っているわけですね。政治を学ぶということは、法律を学ぶ上でも経済を学ぶ上でも互いに関連が深く、それぞれの基礎になったり背景になったりするので両方を学ぶことが大切になります。

関連づけて学んだ上で選択も自由にできる仕組みなんですね

「総合性と専門の深化を両立させよう、という方針を持っています」

 最近では学生や高校生の方もよく知っていて、なぜ法学コースを選んだのか、あるいはなぜ人社なのかを尋ねると「法律学だけの知識でなく、経済学についても学べる」という答えをよく聞くようになりました。その通りで、基礎は両方学んでもらったうえで、より自分が興味の深い方に進むことができます。ある程度総合的な視野を身につけてもらったうえで、自分の専門を深めてもらいたい。スローガンとして「総合性と専門の深化を両立させよう」という方針ですが、そこは非常に明確な特徴になっていると思いますね。

人社の他の課程でも一つに特化するより複数の物からという点が特徴としてありますね

「法学経済課程は他の課程以上に両コースの乗り入れが進んでいます」

 法学経済課程はおそらく他の課程以上に両コースの乗り入れが進んでいるはずです。もちろん「私は法律の事だけを勉強したい」という人などには、経済の勉強もやらなければならないということで、そこがつらいなという場合もあるかもしれませんけれど。