岩手大学 人文社会科学部 人間文化課程

ヨーロッパ語圏文化プログラム フランス言語文化専攻

ボルドー留学体験記

中村佳耶乃

 私は2014年9月から2015年5月までボルドー第三大学に留学しました。私は高校生のときからフランス語を勉強することと、大学生のうちに海外に行くことを決めていました。そして岩手大学にこの留学制度があることを知り、単位交換の制度もあるということで留学に行くことにしました。


◎フランスでの生活

 私にとってこの留学が初めての海外ということもあって、すべてが新鮮でした。自分で近くのスーパーやコインランドリー、パン屋さんを見つけるところから始まり、休日には中心街に行き、素敵な雑貨屋さんやおいしいスイーツの並ぶカフェ、天井につきそうなくらいびっしり本が積み重なる大きな本屋などを巡って毎日が探険のようです。電車が1時間以上遅れることや、日曜日はほとんどのお店がやっていないことですら新鮮でした。放課後はフランス人の友人の家に集まったり、バーに行ったり、バカンスにはフランス国内を一周するほど旅行をしました。また、ボランティア型のホームステイをし、フランスでしかできない体験をたくさんしました。


◎語学学校

 語学学校ではレベルわけがされており、さらにグループに分かれて授業をするので、少人数制で勉強することができました。日本の講義とは違い、グループディスカッションが多く、一人ひとり発言する機会も多いのでとても身になる授業です。また、クラスのレベル関係なく誰とでも仲良くなれます。期末試験が終わると、学校全体で先生も交えたパーティがありました。パーティでは歌を歌ったり、生徒たちが演劇をしたり、各国の料理を持ち寄って食べながらおしゃべりしたりと、とても和気あいあいとした雰囲気で楽しかったです。


◎留学をして

 最初は、慣れないフランスでの生活や自分のフランス語の話せなさが嫌になり、日本に帰りたいと思うこともありました。しかし今思うことは、この留学でした数々の経験は一生ものだということです。実は、1年では足りないとも思っています。それくらい、毎日が充実していました。そして私が留学で一番得たことは、人と関わることの楽しさです。この留学期間中に、日本にいるよりも多くの人との出会いがあり、たくさんの人と関わることでさまざまな経験ができました。私にはない価値観や考え方に触れ、私自身の考え方も大きく変わりました。帰国後は一人でもいろいろなところに行くようになり、いい意味でものごとを楽観的に見るようになりました。これは留学前の私にはなかった、ある意味短所でした。今では、また留学しようと考えているくらいです(笑)語学だけでなく、いつフランスに行っても快く迎えてくれる友達や家族がいる、留学で得られるものは数知れません!