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研究室の概要
 植物生態学研究室では,野外における植物群落の分布や構造,それらを決定している要因などを主体に調査・研究を行っています。目指すところは「人間活動と高い生物多様性が共存できる環境」を構築することにあります。そのために必要となる基本的な植物相や植生,その成立要因,構成種の生活史特性,生物多様性の評価,保護・保全策などをテーマに,様々な地域で野外調査を進めています。

主な調査地域(1980年〜)
湿原: (岩手県)花輪堤,栗木ヶ原湿原,大白森,黒谷地,春子谷地,湯川沼,ワシズノ沢,(秋田県)芝谷地,(宮城県)世界谷地,小野田上荒沢・荒沢湖沼群,魚取沼,(福島県)駒止湿原,宮床湿原,赤井谷地,(福島県・群馬県・新潟県)尾瀬ヶ原,(ロシア)バイカル湖周辺,チャニー湖周辺,アムール川河口周辺,サハリン・カムチャッカの湿原
河辺: (青森県)岩木川,(岩手県・宮城県)北上川,(岩手県)和賀川,雫石川,(宮城県)江合川,広瀬川,名取川,鳴瀬川,(福島県)阿武隈川,(コロンビア)ドゥダ川
野良: (岩手県)胆沢町,水沢市,雫石町
草原: (岩手県)葛巻,(宮城県)川渡,(ロシア)バイカル湖周辺,チャニー湖周辺
里山: (岩手県)衣川村,岩泉町,一関市,江刺市,鳴子町,(宮城県)富谷町,大郷町,北上町,小野田町
奥山: (岩手県)早池峰山,十二神山,毛無森,霞露ヶ岳,(宮城県)栗駒山,船形山,(東京)小笠原父島,(コロンビア)マカレナ,(ロシア)バイカル湖周辺
高山・特殊地域: (岩手県)早池峰山,南八幡平,焼走り溶岩流,猊鼻渓,錦秋湖,岩泉砂岩地帯,(秋田県)長走風穴,(宮城県)前森風穴
フロラ: 岩手県,シベリア,サハリン,沿海州

特別研究(卒業研究)の方針−生物群集による環境評価−

 環境問題が深刻な現在,環境をどのように捉え,どのように評価して行けばよいのでしょうか。測定機器による化学分析,環境経済学的手法に基づく分析などありますが,総合的な指標として生物を利用する生物学的モニタリング法があります。ある生態系で,どのような生物がどのような指標性を持っているのでしょうか,これによってその環境はどのように評価されるのでしょうか,まだまだ知られていないことがあります。

 本研究室での特別研究は,都市,農村,森林,草原など,各種の生態系において,植物群落・動物群集の指標性−生物測定器としての有効性−を検討することにあります。そのため,フィールド調査を主体に,高等植物あるいは動物(鳥類や大型動物など)を研究対象とし,生物と環境との関係を研究します。

 特別研究に関連する特別演習では,所属する学生全員で論文解読や野外巡視などを行い,生物や自然環境の現状について理解を深めていきます。また,学生相互の研究を協力することによって,学生間の相互理解を進めていきます。


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Copyright (C) 岩手大学植物生態学研究室
初版:2002年12月25日