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教育体制・教員紹介

 

「環境問題」の解決には自然とその中での人間と社会のあり方についての幅広い知識と理解をもつことが求められます。岩手大学人文社会科学部・環境科学課程・環境科学コースでは、文理融合型の新しい教育体制で、これまでの文系・理系という区分にとらわれない総合的な教育を行います。1学年約30名のこじんまりしたコースなので、自然科学を専門とする教員と人文社会科学を専門とする教員とから、密度の濃い指導を受けられます。

環境科学課程・環境科学コースは、以下の8つの教育科目から構成されています。

環境経済論  環境法政策論  環境文化論  環境社会学

環境生物学  環境基礎化学  数理科学  システム物理学

 
 

地球温暖化やごみ問題など環境問題の多くは我々の経済活動から生じています。環境経済論では、そうした環境と経済の関係に注目し、環境問題が発生する経済的要因について研究します。そして、環境保全と経済発展をいかにして両立させるか、そのために必要な理論や政策について考えます。代表的なテーマとして、環境税やごみ処理の有料化、排出権取引など環境負荷を抑制するための経済的手法や、環境の持つ機能を社会的に評価するための環境価値評価手法についての研究などが挙げられます。

【所属教員】

笹尾 俊明

准教授 博士(経済学)   笹尾研究室のホームページへ

担当授業科目:環境経済論I、環境経済論II、環境経済論特講

研究テーマ:廃棄物・リサイクルについての経済分析

 

 

環境保護に関する法にはどのようなものがあるか、また、環境保護に関わる法を決定していく政治過程はどのようになっているかを確認し、さらに、それらの法の効果について検討することを基本的な目標とします。ただし、環境保護に関わる法を網羅的に理解するのは困難であると思われるので、たとえば、海洋環境の保護、生物多様性の保全、廃棄物管理、リサイクル等の具体的事例を通して、望ましい環境法制作の在り方を探っていきます。

【所属教員】

古川 務

准教授 修士(法律学)

担当授業科目:環境法政策論I、環境法政策論II、環境法政策論特講

研究テーマ:生態系管理法制の研究

 

 

環境と人間の関わりを通して形成された環境文化の考察、環境問題の根にある自然観の再検討、環境に対する価値観の分析。授業では、これらの課題に取り組み、人間存在と自然への理解を深めるとともに、人間と自然との関係の新たな可能性を探ります。

【所属教員】

開 龍美

教授 文学修士

担当授業科目:環境文化論I、環境文化論II、環境文化論特講、環境思想史、環境倫理学

研究テーマ:ディープ・エコロジーを中心とする環境思想・環境倫理学、哲学的人間学

 

 

自然科学分野の問題だと思われがちな環境問題は、近代社会が生んだ深刻な問題であり、社会のしくみと深く関わっています。それは、社会の在り方や人間の生活自体を変えていかないと解決できません。社会学の一分野である環境社会学では、環境問題が生じる社会的メカニズムを、現代社会のしくみと、そこに生きる人々の意識や行動を研究していく中で明らかにすることによって、問題解決の方途を提示することを目指しています。

【所属教員】

塚本 善弘

准教授 修士(地域社会システム)

担当授業科目:環境社会学I、環境社会学II、環境社会学特講、環境社会調査実習

研究テーマ:地域環境問題を素材とした地域社会における「公共圏」構築の可能性と課題に関する研究、環境運動の資源動員構造と運動参加者のアイデンティティ変容に関する研究

 

 

陸上や水界の自然環境と微生物・植物・動物からなる生物群集の相互関係の認識を深め、これからの自然と人間社会の指向すべき方向について探求します。そのためには森林・草原・湿原・湖沼などの個別的な生態系を調査研究し、そこから得られた情報を集積していくことが必須となります。生物多様性、地球共生系、環境保全、生物資源の持続的利用がこの分野のキーワードです。

【所属教員】

牧 陽之助

教授 理学博士   牧研究室のホームページへ

担当授業科目:環境陸水学、環境動物学

研究テーマ:沿岸河口域の群集生態学的研究、ダム湖・溜池における外来動物種に関する基礎生態学的研究

竹原 明秀

教授 理学博士  竹原研究室のホームページへ

担当授業科目:植生科学、保全生態学

研究テーマ:景観生態学、湿原の構造と植生、天然記念物の保存に関する基礎的研究

 

 

環境問題にはその取り扱いが主として化学の領域に属するものがたくさんあります。環境汚染物質の分析及び処理ばかりが環境化学ではありません。もちろん、環境物質を分析して現状を把握することは大切なので、分析は基本的学習事項となりますが、環境に優しい材質を追及したり、太陽エネルギーを化学エネルギーに変換する方法を考えたり、化学物質と生体との関わり合いを問題としたり、その他、学習の対象は多方面にわたっています。

【所属教員】

河田 裕樹

教授 理学博士

担当授業科目:環境化学A

研究テーマ:芳香族へテロの化合物の光化学反応、有機電子移動反応

吉村 泰樹

教授 理学博士

担当授業科目:環境基礎化学、環境化学C

研究テーマ:タンパク質をつくるアミノ酸の性質を、アミノ酸とコバルトイオンの錯体を使って調べる。自然界で起こる「分子を見分ける」という現象を調べる。

北爪 英一

教授 工学博士

担当授業科目:環境化学B

研究テーマ:高速カウンターカレントクロマトグラフィー及びプラズマ発光分光分析法による微量分析法の研究

 

 

相互作用により将来どのように生態系が変化するのでしょうか。どのようなしくみで環境破壊や汚染が起こるのでしょうか。本領域では、数理的側面から環境システムの評価や環境モデルの解析を行い、環境現象の内的関連を数学的な定式化により明らかにすることを学びます。また、環境現象にともなう種々の事項を測定したり、その測定値を統計処理することにより環境現象のメカニズムを解明します。

【所属教員】

三浦 康秀

教授 理学博士

担当授業科目:環境統計学I, 数理社会科学

研究テーマ:関数解析学における作用素環論

石川 洋一郎

教授 理学修士

担当授業科目:数理環境科学

研究テーマ:低次元微分可能多様体(結び目理論を含む)、微分可能多様体上のリー群の作用

尾台 喜孝

教授 博士(理学)

担当授業科目:環境情報論C、環境情報演習

研究テーマ:整数論、主に代数的側面からのアプローチ

大西 良博

准教授 博士(理学)大西研究室のホームページへ

担当授業科目:環境情報論D

研究テーマ:代数的整数論、アーベル関数論、虚数乗法論

岡部 真也

准教授 博士(理学)

担当授業科目:環境生態モデル論

研究テーマ:非線形解析学、偏微分方程式論、変分法

 

 

現在の地球システムを生み出すに至った背景を、惑星・太陽系形成、天体・銀河形成、宇宙と生命、現代宇宙像等の諸問題を通じて広い視野から教育研究し、地球とわれわれの位置について認識を深めます。物理的地球システムという視点から、地球温暖化、オゾン層破壊等の地球規模の環境問題の理解を深め、分析能力を身につけるとともに、地球環境データの解析や数値シミュレーション等を行いながら、情報処理能力を養います。

【所属教員】

高塚 龍之

教授 工学博士

担当授業科目:地球規模環境論

研究テーマ:超新星物質の状態方程式と熱力学特性、中性子星の構造と現象、高温・高密度のハドロン物質

西崎 滋

教授 理学博士

担当授業科目:放射線環境論

研究テーマ:微視的模型による原子核構造の研究、原子核構造と量子カオス、高密度核物質の諸性質

花見 仁史

教授 理学博士

担当授業科目:宇宙地球進化論、環境情報演習

研究テーマ:宇宙における構造形成の物理過程の研究、形態形成とパターン認識、高エネルギー天体現象の解明

山内 茂雄

准教授 理学博士

担当授業科目:環境基礎熱学

研究テーマ:天文衛星を利用した高エネルギー天体現象の観測