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宮沢賢治いわて学センター 第11回研究会のご報告

掲載日ニュース


名 称: 岩手大学人文社会科学部 宮沢賢治いわて学センター 第11回研究会
(旧・岩手大学宮澤賢治センター第116回定例研究会)
日 時: 2021(令和3)年12月2日(木)17:00~18:10
会 場: オンライン(Zoom Meetings使用)
講 師: 髙橋 愛 氏(岩手大学人文社会科学部准教授/アメリカ文学)
演 題: 文学ツーリズムと岩手におけるその可能性
司 会: 木村直弘(当センター副センター長)
参会者: 35名

【発表要旨】
本発表では、観光の一形態である文学ツーリズムについて概観し、宮沢賢治にまつわる花巻観光の事例を紹介した。さらに、英米の事例を参考にしながら、岩手における文学ツーリズムの展開可能性を検討した。
文学ツーリズムとは、作家の生地や居住地、あるいは、作品の舞台といった場所を訪れるもので、出版文化と交通機関の発達を背景に大衆化していった観光形態である。英米の事例としては、ウィリアム・シェイクスピアの生地のストラトフォード・アポン・エイヴォン(英)、ラルフ・W・エマソンらが暮らしたコンコード(米)などがある。岩手の事例としては、宮沢賢治記念館、宮沢賢治イーハトーブ館、宮沢賢治童話村など宮沢賢治ゆかりの地をまわる花巻の観光コースが挙げられる。
文学ツーリズムには、その土地ゆかりの作家の愛読者を旅に誘うばかりでなく、読者の裾野を広げることも期待される。前者の機能に焦点を当てた展開としては作品・作家の世界の再現や創出、後者に着目した展開可能性としては他の作家と関連づけて潜在的読者も誘致するような企画、研究拠点化(研究者の聖地化)が挙げられる。本発表では岩手における文学ツーリズムの可能性として他の作家との関連づけに注目し、ゲイリー・スナイダーやヘンリー・デイヴィッド・ソローの紹介を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宮沢賢治いわて学センター第11回研究会チラシ

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