宮沢賢治いわて学センター 第36回研究会のご報告
掲載日ニュース
名 称: 岩手大学人文社会科学部 宮沢賢治いわて学センター 第36回研究会
(旧・岩手大学宮澤賢治センター第141回定例研究会)
日 時: 2026(令和8)年3月26日(木)17:00~18:10
形 式: オンライン形式(Zoom Meetings)
講 師: 阿部 愛美 氏(花巻東高等学校教諭/日本文学)
演 題: アダプトされる啄木・賢治
司 会: 木村直弘(当センター副センター長)
参会者: 51名
【発表要旨】
アダプテーションという概念を手がかりに、ゲーム「文豪とアルケミスト」におけるキャラクター化された「宮沢賢治」を分析することを通して、宮沢賢治作品の再解釈の可能性を検討した。リンダ・ハッチオン『アダプテーションの理論』(2012)によると、アダプテーションは翻訳・翻案を含みつつ、人物そのものや博物館展示、二次創作など広い範囲を扱いうる。本発表では、ハッチオンの理論に依拠しつつ、作品・行為・人物など間テクスト的関係から「宮沢賢治」を捉えようと試みる。「文豪とアルケミスト」の「宮沢賢治」は、伝記的事実および作品、作品世界を踏まえつつ、理想主義や自己犠牲といったイメージを核に構築されている。また、「銀河鉄道の夜」の主題は、未完の物語であるという問題や「わからなさ」と結びつき、再創造されている。本作品における「宮沢賢治」は、作者、作品、読者の関係や、それらに対するイメージが収束した、現代的な受容の一形態として位置づけられる。

宮沢賢治いわて学センター第36回研究会チラシ